*あいすならナイよ。*
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 前日でワタシは「日本は情報が制約されている」と言ったけれど、あちこちで「情報過多」というコトバが耳に入ってくるご時勢では、ピンと来ないという方も多いでしょう。(お隣の赤いオクニと違って)情報は有り余るほど入っている。制限して欲しい位だって。

 では、情報は制約されているのではなく、非常に「偏って」いて、「あえて黙っているコトも沢山あるんだ」と言ったら・・・?


 例えば・・・毎度食べ物のハナシで恐縮でありますが・・・冷凍庫にシャーベットが一つ残っているとして、

「ねぇ、アイスまだある?」と兄弟に聞かれて

 ・ ・ ・ ・

「アイスは無いよ。」

なんて言う。残っているのはシャーベットであって、アイスクリームは無いという屁理屈だぁね。んで、あとで残ったシャーベットひとりで食べちゃったのがバレちゃって、

「アイスもう無いっていったじゃなーい!嘘つきーっ!」

なんて言われたって

「別にぃ“シャーベットならあるっ”てコトを黙ってただけで、嘘付いてるワケぢゃーなーいモンねー」

なんてさ。(←ちなみにワタシはこうしてよくだまされます。)

 そんなのを日本のTVを視ていてよく感じる。



 「アメリカでは消費税は25%もとられる、5%なんて欧米から比べたら低い」

 なんてダレカが平気で言う。

 でも、当の米国の間接税の説明なんかしないし、もっと簡単なコト、例えば食べ物には消費税はかからないとか、そういうコトすら報道されない。

 だいいち、欧米の「欧」に至っては全く説明も無いのに、もう全世界の殆どが「消費税は25%」の様な物言いだ。

 特にワタシは福祉と教育の勉強をしてきたから、その方面のゴマカシが目に付く。

 「寝たきりが増えてタイヘンだ」

という報道はするのに「どうしたら寝かせきりにならないのか」のレポートはしない。とか。



 自衛隊のP.K.Oガイドラインについての報道なんてのはもっとヒドイ。

 これはフジTVの番組で、何人かの自民党と自由党のヒトをスタジオに集めてその意見交換をするって企画だったんだけど、その番組内で、アナウンサー(露木なんちゃら?結構真面目で間違ったコトは言わなそうな立派な紳士である。)が政治屋に問いかけたコトバは
「じゃあ、いったい何処まで出来るんですか?」だ。(・・・ちなみに、彼はこの後(最近99年11月ごろ)汚職か何かで休業みたいなコトになりましたネ(^_^;))


 彼の話し方や表情は「私たちはP.K.Oでもっとじゃんじゃかヤリたい、物資輸送も攻撃も戦争も第一線でやりたいのに、これじゃあ、何もできんじゃないか」という口ぶりで自民党の誰かに喰ってかかっていた。んで、又それがあたかも「国民の声の代表」の様な面で言いやがる。このアナウンサーが。


 そりゃチガウ。そもそも自衛隊持ってるコト自体憲法9条と折り合わないし、例え憲法9条反対、自衛隊バンザイだとしたって、わざわざ自費で戦争やってるトコロへ関わりに行くワケなのだから

「いったい、何処までしなきゃいけないんですか?」

と聞くのが自然だろう。


 この番組ではずっと憲法9条を無くしたい小沢指示発言が繰り返されていて、半ば小沢万歳、ハイルヒットラーってなイキオイがあったので、ホントーに空恐ろしかった。(一瞬“実は自民党って結構イイ政党なのかも”なんて錯覚もしそうな位だった。)が、答えた自民党のオッサンは至って恐縮して、
「いや、これこれこの程度の行動でいい(責務は果たせる)のではないかと・・・」
などと説明している。


 まるで「いったい、何処までしなきゃいけないんですか?」の問いにおずおずと答えているかのようで、マッタク番組の趣旨と会話がかみ合っていないのだ。
 恐らく、彼は安保闘争の時以来「又軍国主義に戻るのか」といった世論をずっとなだめてきたに違いない。それがまさか戦後半世紀でこの様な変わり様。


 彼は恐らく「なんでもっと戦争させてくれないんだ」という答弁にはまだ慣れていないのだろう。
 上乗せに竹村健一が「ドイツも嫌がっていたけど軍隊を出した。軍隊を出すのは先進国の常識だ。」なんて言いやがる。


 呆れてモノも言えない。



 とと、「アイスならなーいよ」的なハナシだったっけ。


 そのP.K.Oのハナシにしたって、P.K.Oとはなんなのか、憲法9条とはどう言うことなのか、実際戦争に荷担すると、どう言うことをやり、どんな風に人命が使われ、どのくらいお金が掛かり、又どのくらい誰が儲かるのか、なんてコトには全く触れずにとにかくアタマから「戦争が出来なくてオカシイニッポン」という番組構成、報道スタイルなのだ。「ニュースステーション」しかり、限りなくバラエティ化した「ニュース番組」に最近多い傾向だ。


 先の竹村健一の「ドイツの軍隊派遣」にしたって、確かにドイツは軍隊を出したけれど、(旧西)ドイツという国は戦後、徹底して「第二のヒトラーを出さない為の教育」を実行してきた。そんなのもあまり知られていない。

 この様に「次の悲劇を生まない教育」、「政治参加する、意見を言うことの大切さ」や「人権の尊さ」を最重要視した教育を実践して来た国と、方や結局は茶番に終わった安保闘争の末「政治に参加してもしゃ〜ないやん」的風潮でずっとやってきた国とでは、戦争に対する「認識」も「常識」もチガくて、ま、そもそもそんなだから竹村健一がパイプ加えながらしたり顔で「ニッポンも戦争せにゃあかんよ〜」なんて言われちゃうと、「そうか、それが世界の常識なのか。遅れちゃタイヘン」なんてオモっちゃうヒトが多いんだよな。(←またまた脱線だけど、そんなヒトが多いのも事実。)


 野村幸代さんと浅香光代さんのお話は、ご両人はもとより、夫、友人はたはカンケー無いヒトの意見まで丹念に聞き、つぶさにルポルタージュするのに対し、戦争するかしないか、憲法を変えるか変えないか、なんていう、こんな大切なコトなんかはどーも「方聞き」っぽい報道しかないのよねー。特にTVって。

 こりゃブロックだよなー。絶対情報が制限されてる。
やっぱ、政治に国民は関わっちゃ困るってワケ?