◆ おひなさま。 ◆

 ええっと、今日(99年3月3日)はお雛様。

 お雛様っていえば「早く出して早くしまわないと、嫁に行き遅れる」とか言われますが、アレって結構当たってるのかも。

 私の親友の家では、社会人になってからも流石にひな壇を出さないまでも、ケースのお雛様を2つ位、飾っていました。彼女は割かし早くかたずきましたものね。

 我が家では、というと、ひな壇を出さないならば全部出さない、というオールオアナッシング方式で、ずっとお雛様を出していません。ははは。そんな訳で(?)NEKOシスターズ健在です(^^;)はははのは。

 でも、お雛様ってほんっとーに手間なんですよ。我が家のひな壇は「団地雛」で、ミニチュアなんですね。その他にケースのお雛様が沢山(なにしろ、女系家族ですから沢山あるワケです。)あって、ひな壇組み立てて、お雛様出して飾って、ご馳走作って・・・って、出すのもタイヘンですが、片付けるのはもっとタイヘン、ほんっとーに一苦労で、「団地雛」のそのちっさいお雛様は、まず一体一体和紙で目隠しをしまして、んでまた一体一体、和紙で包んで箱に入れて・・・と、骨がおれるんですワ。

 先の親友宅みたいに、ひな壇を出さなくても、ケースのを2、3飾ればよかったのですが、「お雛様」というとイコール「あの手間」を思い出してうんざりしてしまって、そんなこと考え付きもしませんでした。

 第一、ずっと一家がバラバラでしたから、実家でゆっくりお雛様を飾る何てコトも出来ませんでしたし。それで私は(行き遅れるのが嫌ってワケじゃなくてね、年中行事をやらない心残りと、お雛様を出してあげられない心苦しさからね。だって、お雛様達、棚の中で窒息してそうなんだモン^^;)実家を離れてからは紙や卵のカラなど、毎年いろいろな材料でお雛様を作って楽しんでします。

 今年は生卵でつくりました。ひな壇はなんと!冷蔵庫の卵置き場にピンクの和紙を敷いて、そこを「お雛様ブース」にしてしまいました。場所も取らずに居候としては最適でした。わはは。

 さて、お雛様というと、我が家では私が小さい頃にはキチンとひな壇を飾り、当日はなんと着物を着て、お雛様の前で写真をとりました。我が家では、暮らせばそのまま民俗学の論文が書けてしまうくらい、年中行事をキチンとやるので、お雛様もその例に漏れず、キチンとお祭りしていたのですね。

 今は亡き祖父と、私と妹はおそろいのウールのアンサン(アンサンブル、着物と羽織が伴布なのよ)を着て、三人並んでひな壇の前でお座りしている、若干逆光気味で撮られているその写真は、今見るとちょっと、犬神家の一族風ですが、風情のある良い一枚となっています。

 その写真をよーっくみると、ケースのお雛さまがくすくすと笑っています・・・と、コレは泉鏡花の読みすぎですが、子どもの頃、ひな壇が飾られたその部屋は、昼間覗くと、うらうらとした春の気配も手伝って、ちょっと不思議な空間でした。

 ・・・鏡花もこんな気持ちだったのかもしれません。(そんなことないかな^^)
◆ 改築記念 02月09日〜15日 1999 ◆