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ふぁいるでーた

人民のTV


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すなふきん(前半)
女子大生
研究生
すごく最近
とき '92 7月-'92 10月
記載しない
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 2002/06/07号


人民のTV

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このハナシは1999.05.11、1999.05.12に、それぞれ
『人民のTV』『あいすならナイよ。』のタイトルで書かれたものです。

2002.06現在、狂牛病や食品の産地偽装、
そして無認可添加物使用の問題などが露見し、

小泉政権は有事法案と国民総背番号制をゴリ押し、
政府首脳の非核3原則見直し発言まで飛び出しました。

当時、自分が恐れていた様々なことがひとつひとつ、
現実としてカタチを成してきた様な気がします。
2002/ 6/7 15:14
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以前、中国で体調を崩した。具体的に言うとゲロ下痢同時開催(2002年06月現在サッカーW杯は日韓同時開催)

その時食べたものは饅頭(中には何も入ってない)とヨーグルトもどきだけだから、およそ中りそうなものは喰っちゃあいないのだが、そりゃもぉ、ヒドイ胃腸炎を起こして便座に座りながら吐いてしまうというすさまぢいハライタだった。

ワタシはトイレと風呂が一緒式のバスルームって嫌いなんだけど、この時ゃ初めて風呂便所一緒の状態を良いと思ったね。掃除がラク。床にぶちまけても水撒いてデッキブラシでこすればいーんだもん。

んでその後、旅の師匠に看病されながら何日も何日もベッドの上で過ごした。

その部屋は安宿のトリプルだったけどTVがついていて、する事も無いワタシは日がな一日中国のTVを視て過ごした。

中国のTVはスゴかった。

今はもう、大分違うのかもしれないけれど、1991年頃の中国のTV番組は、

今日は、どこそこでこんな華やかな催し物がありました。

とか、

今日は、どこそこでこんなモノが建設されました。

だとか、つまりは良いニューズしかやらないんであ〜る。

もぉ、ずっとずっとずっとそぉなのである。

根拠の無いデマかもしれないんだけど、中国で盗難にあって届け出たところ

「中国は皆平等です。中国には泥棒という職業はアリマセン。

と言われたというハナシを聞いたことがあるが、そんなのも信じてしまいそうなイキオイだ。

嗚呼、中国ってホントに天安門事件が起きるよーなトコロなんだなぁ、と実感。

でも、まてよ。日本だって同じぢゃん。いや、あたかもそうじゃない様にごまかされてる(隠蔽されてる)分、返って悪いかもな。

先の天皇が死んだ時にマスコミは政府の犬だってはっきりワカッタし、もぉ、なにもかもがTVの言う通りだ。昼の番組でココアが良いと言えばココアが売れるのだ。

どんなに唄が下手でもTVで歌唱力があると言えばそうなるし、どんなに大根役者だって演技力があると言えばそうなる。

親の言うことよりもTVの言うことの方が余程信憑性があって、信頼できる情報だという風潮を肌で感じる。

音楽も、流行も文化も経済も思想も風潮もいでおろぎーも憲法でさえ情報操作できるし、されている。

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豪州で働いていた頃、よく日本人のオンナノコが目に付いた。みんな同じ髪型、同じ服装だからだ。

当時はロングヘアーが流行ってたからみんな黒いロングヘアーで口ばっか紅く塗ってその他は能面みたいにのっぺりと白い顔。花柄のフレアが流行ってるらしくって着ているモノは全員ソレ。

外国にいると日本のロックがすっごくヘンに聞こえる様に、そのオンナノコ達の様はワタシにはとても奇異に見えた。メイクもファッションも。

しかも本人はキメキメのつもりらしいのだけど、悲しいかな、それは日本のフィリピンパブのお姉様方と同じ。異国では奇妙でしかもまるで制服の様に統率されて見える。

同じ職場の豪州人の女の子なんか、「なにか宗教的な理由で」日本のオンナノコはみな同じ髪型なんだと思っていた位だ。

中国で情報が限られているのは国際的には周知のコトだし、最近では「人民」の方々もそれに気付いて来ている。

でも、日本のヒトは先のワタシの「中国のTVのハナシ」を笑い話として受け止める。ちっとも自分の国も、そして自分も制約されているなんて考えても見もしない。

自分は至って自由で豊かだと確信している。

日本の情報はしごく制限されている。

でもそれはTVだけに始まったコトぢゃない。

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(ここからは以前『あいすならナイよ。』というタイトルで書かれていたものです。)

「日本は情報が制約されている」なんて、あちこちで「情報過多」なんてコトバが耳に入ってくるこのご時勢では、ピンと来ないという方も多いでしょう。

(お隣の赤いオクニと違って)情報は有り余るほど入っている。制限して欲しい位だって。

では、情報は制約されているのではなく、非常に「偏って」いて、「あえて黙っているコトも沢山あるんだ」と言ったら・・・?

例えば・・・毎度食べ物のハナシで恐縮でありますが・・・冷凍庫にシャーベットが一つ残っているとして、

ワタシ>「ねぇ、アイスまだある?」

妹>>「アイスは無いよ。」

なんて言う。残っているのはシャーベットであって、アイスクリームは無いという屁理屈だぁね。んで妹はシャーベットをぺろり。それを見つけた姉(ワタシ)が「アイスもう無いっていったじゃなーい!嘘つきーっ!」等と憤慨しても舎弟は涼しい顔。

妹>>「アイスクリームは無いけど“シャーベットならあるっ”てコトを黙ってただけで、別に嘘付いてるワケぢゃーなーいモンねー」

日本のTVもほんとこんな感じ。

「アメリカでは消費税は25%もとられる、5%なんて欧米から比べたら低い」

なんてダレカが平気で言う。

でも、当の米国の間接税の説明なんかしないし、もっと簡単なコト、例えば食べ物には消費税はかからないとか、そういうコトすら報道されない。

だいいち、欧米の「欧」に至っては全く説明も無いのに、もう全世界の殆どが「消費税は25%」の様な物言いだ。

特にワタシは福祉と教育の勉強をしてきたから、その方面のゴマカシが目に付く。

「寝たきりが増えてタイヘンだ」

という報道はするのに「どうして“寝かせきり”にしてしまうのか、その予防策は」についてのレポートはしない。とか。

自衛隊のPKOガイドラインについての報道なんてのはもっとヒドイ。

これはフジTVの番組で、何人かの自民党と自由党のヒトをスタジオに集めてその意見交換をするって企画だったんだけど、

その番組内で、めっぽう真面目で間違ったコトは言わなそうな立派な紳士風の露木 茂アナウンサー(現TBS系2002.06)が、政治屋に問いかけたコトバは

「じゃあ、いったい何処まで出来るんですか?」だ。(・・・ちなみに、彼はこの後(最近99年11月ごろ)汚職か何かで休業みたいなコトになりましたネ(^_^;))

彼の話し方や表情は

「私たちはPKOでもっとじゃんじゃかヤリたい、物資輸送も攻撃も戦争も第一線でやりたいのに、これじゃあ、何もできんじゃないか」

という感じで自民党の誰かに喰ってかかっていた。んで、又それがあたかも「国民の声の代表」の様な面で言いやがる。このアナウンサーが。

そりゃチガウ。そもそも自衛隊持ってるコト自体憲法9条と折り合わないし、よしんば憲法9条反対、自衛隊バンザイだとしたって、わざわざ戦争やってるトコロへ日本は自費で関わりに行くワケなのだから

「いったい、何処までしなきゃいけないんですか?」

と聞くのが自然だろう。

この番組ではここのところずっと憲法9条を無くしたい自由党の小沢氏指示発言が繰り返されていて、半ば小沢万歳、ハイルヒットラーってなイキオイがあったので、ホントーに空恐ろしかった。(それがあんまり酷くて、一瞬「実は自民党って結構イイ政党なのかも」なんて錯覚しそうな位だった。)

が、答えた自民党のオッサンは至って恐縮して、「いや、これこれこの程度の行動でいい(責務は果たせる)のではないかと・・・」などととんちんかんな説明をしている。

番組の趣旨としては「PKOを積極的に派遣して戦地で何でもじゃんじゃんやらせたい」なのにこの人の答弁はまったく逆で「PKO派遣反対」に対する受け答えになってしまっている。

恐らく、彼は安保闘争の時以来「又軍国主義に戻るのか」といった世論をずっとなだめてきたに違いない。それがまさか戦後半世紀で「戦争にじゃんじゃん荷担したいんだけどなんでやらしてくれないんだ」なんて質問を受けるとは思いもよらなかったんじゃないかな。

彼は恐らく「なんでもっと戦争させてくれないんだ」という意見に対する言い訳には、まだ慣れていないのだろう。

上乗せに竹村健一が「ドイツも嫌がっていたけど軍隊を出した。軍隊を出すのは先進国の常識だ。」なんて言いやがる。

呆れてモノも言えない。

そのPKOのハナシにしたって、PKOとはなんなのか、国連軍とはどう違うのか(*1)、憲法9条とはどう言うことなのか、実際戦争に荷担すると、どう言うことをやり、どんな風に人命が使われ、どのくらいお金が掛かり、又どのくらい誰が儲かるのか、なんてコトには全く触れずに

とにかくアタマから「戦争が出来なくてオカシイニッポン」という番組構成、報道スタイルなのだ。「ニュースステーション」しかり、限りなくバラエティ化した「ニュース番組」に最近多い傾向だ。

先の竹村健一の「ドイツの軍隊派遣」にしたって、確かにドイツは軍隊を出したけれど、(旧西)ドイツという国は戦後、徹底して「第二のヒトラーを出さない為の教育」を実行してきた。そんなのもあまり知られていない。

この旧西ドイツの様に「次の悲劇を生まない教育」、「政治参加し、自分の意見を言うことの大切さ」や「人権の尊さ」を最重要視した教育(*2)を実践して来た国と、

方や市民よりアメリカさんの言うことを聞いてしまい、国民の、市民としての無力さを決定的に思い知らされる結果になってしまった安保闘争を経て、

社会的弱者は社会から排除し山の上の施設においやって、工場で働ける者は従順に働く部品としての教育、それはぶっちゃけ壊れるまでよく働きお上にはあまり文句を言わせない様な教育(になりかねない教育)を国単位で実践し、

戦後も騙し騙し自衛隊という名の軍隊を持ち、アメリカの使いっぱと工業化によっていわば戦後の「富国強兵」を押し進め突っ走って来た我が国とでは、戦争に対する「認識」も「常識」もぜんぜんチガくて、

結局そんなだから竹村健一にパイプ加えながらしたり顔で「ニッポンも戦争せにゃあかんよ〜」なんて言われちゃうと、「そうか、それが世界の常識なのか。遅れちゃタイヘン」なんてオモっちゃうヒトも多いんだよな。

芸能人同士のきったはった別れたどーしたなんて事はご当人達はもとより、家族、友人、年老いた両親、はたはカンケー無いヒトの意見まで丹念に聞いてつぶさにルポルタージュするのに対し、

戦争するかしないか、憲法を変えるか変えないか、なんていう、こんな大切なコトなんかはどーも「方聞き」っぽい報道しかしてない様に思う。特にTVってやつは。

こりゃブロックだよなー。絶対情報が制限されてる。

やっぱ、国民が政治に関わっちゃ困るってワケだな。今も昔も。

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(*1)PKOと国連軍

PKOは各国の軍隊を出し合う。結果各国の軍備をエスカレートさせて行ってしまう可能性がある。

内政干渉を避ける為にも真に平和な世界の実現の為にもPKO派遣はやめるべき。

尤も現在の国連軍は十分機能してないからそれも問題だけど。  (*1)へもどる

(*2)旧西ドイツの教育

旧西ドイツの若者に限らず、ヨーロッパの人はみな議論好き。

ワタシも旅先でヨーロッパの若人と政治や地域社会、そして教育のハナシをしたけれど、日本では敬遠されてしまう様な話題でも大いに議論が盛り上がってとても楽しかった。

彼等の探求心と知識には目を見張るものがあり、ワタシは自分自身の自分の国に対する無知さが恥ずかしかった。

帰国後、大学に進み、主に日、米、独、英の教育のあり方を戦前戦後を通じて勉強した。

それをふまえて旅先で語り合ったり一緒にキャンプをしたりしたそれぞれの国の彼等の事を思い出すと、なるほど教育というのはちゃんと人に影響する(教育の効果がある)んだなぁと改めて実感した。  (*2)へもどる

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