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ふぁいるでーた

粋な?花見。


通しNo .00060
〜なはなし
ひび・よしなし事
思ひ出・のすたるじあ
〜のはなし
家族・ひと
せかい
生家・故郷じぶん世界
〜のころ
入学前
すごく最近
とき 記載しない
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 2002/06/10号


粋な?花見。

子どもの頃、桜の季節も大分過ぎた頃、祖母が水源地に花見に連れて行くと言い出しました。

ワタシ達が住んでいた地域の水源地は、桜の木が沢山あってご近所では絶好の花見スポットだったのです。

その時のワタシはまだ幼児でしたが、でももう桜のシーズンが終わっている事位知っていました。

ところが、祖母がまだ花見が出来るというのです。

ワタシは喜びいさんで確か何か母にちょっとしたお弁当を持たせてもらって幼児の足で15分弱の道のりを足取りも軽く祖母について行きました。

水源地まで行くと桜の木は、かつてこれまでワタシが見たことも無いような緑で青々としていました。

「ばーちゃん!お花見なんて出来ないがねっ」

と訴えるワタシを後目に、祖母は水源地の前の幼稚園の門の所へ悠々と腰を下ろし

「花見だがねー!」

「これは葉桜っていうんだよ。」

「花?花なんてもうとっくだい。今(の季節)は葉桜だい。葉桜見物だ」

と笑ってワンカップ大関(の瓶に多分詰め替えて持ってきたお勝手の一升瓶の)冷や酒を飲んでいました。

今思うとワタシはお酒の好きな祖母のダシに使われたんでしょう。

でもその時、ワタシは初めてピンクと毛虫以外に覆われた桜の姿を知ったのでした。

そしてまだ随分幼かったのに、何故か「この緑の桜を楽しめ無い様ではダメなのか」と考えていました。

いつもは「花より団子」のワタシですが、その日はナニを食べたか覚えていません。

只、祖母の手元の群青のラベルに白いロゴ、そしてはっぱのみどりとそれを揺するもったりとした初夏の風を覚えているだけです。

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*このお話しは2002.04.01の日記に書かれたものに手を加えて書き直したものです。日記には写真がついてます。よろしければ。


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