* 般若犬〜北極圏犬ゾリツアー〜 その3 *
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*これは続き物です。その2はこちら

*その1はこちらです。



ラップランドの人の儀式を終えたワタシ達は、いよいよ北極圏との境界線へ。

境界線には寒暖計が置いてあり、そこで

「マイナス24℃もある〜」

「何か急に寒く感じちゃう〜」

なんつー小芝居をまたやらされました。(本当はその時は暖冬でマイナス24℃も無かったのだけれども、温度計をいじったらしいです。でも、確実に気温はマイナス20℃以下で、しごく寒かったっす。)

で、その撮影が終わるとみんな北極圏を突破しようとせずに、さっさと引き上げて行くではありませんか!!!

確かに、『ここから北極圏』の北極圏エリアは只の林が広がっているだけ。

でも、だからって、ここまで来てその中に入り込まないのはみんなどうかしている!!とばかりにワタシは

(監督さんが怒るだろうな〜)

と思いつつもみんなの目を盗んで

「きゃ〜〜〜!!」

っと雄叫んで北極圏に突入!!

案の定、後ろで監督さんが怒って何か怒鳴っています。

でも気にせずワタシは北極圏内できゃあきゃあ言って走って転んでころがって、初の北極圏到達を満喫しました。

気が付くとカメラマンさんがワタシを追いかけてきていて、次いで同行してくれていた友達も追いかけて来たので二人で雪を掛け合って騒ぎました。

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そしていよいよ、いよいよ、いよいよ!

サンタさんに会いに「サンタクロース村」へ行きました。

サンタさんの故郷、フィンランドではサンタクロースを「商品」にしない様、とても気を使っていました。

例えば、日本ではふつ〜に売られている各種『サンタさんグッズ』がフィンランド国内では、3ヶ所(3つのお店)でしか買えないのだそうです。

それも、特殊なって訳ではなくて、只、サンタさんの絵がプリントされているモノとか、そういった全ての物を一般のお店で売ることを禁じているそうです。

そしてそのグッズが買える所は、そう、ここ『サンタさんのお家』だけなのです。

それも、本当のお家はもっともっと山奥・・・ラップランドの森の奥深くにあって、サンタさんは、普通はそこでトナカイさんと住んでいて、これからワタシ達が行くお家(サンタグッズも売られているお家)は、はサンタさんの作業をする小屋で、サンタさんはサンタさんのお手伝いをしてくれる、こびとさん人達とそこでお仕事をしているのだそうです。

まぁ、要するにサンタさんの事務所・・・っていうか詰め所って所でしょうか(^_^;)。

するとスタッフの一人が「俺、日本でサンタクロース見たよ!北海道にいたんだ!本当だよ見たんだ!」と言うのです。

「だからここに居るサンタはニセモノなのでは・・・」

と心配しましたが、サンタクロース村の人の説明によると、何でもフィンランドには「認定サンタクロース」の人が3人いるそうで、ワタシ達がフィンランドに訪れた時は、その内の一人が丁度日本に行っていたのだそうです。

だから、スタッフが見た人も本当のサンタさん!そしてこれから会えるであろうサンタさんもホンモノのサンタさん!!

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「サンタさんのお家」の中に入ると、そこには本当に白いお髭のサンタさんが赤い服を着て座っていました。

もう、感激!!

実は、ワタシはここだけの話しですが、ずっとずっとサンタさんの存在を信じていました。

でもそれは、夢物語の様な状態で、という訳では無く、外国にはサンタクロースという人が住んでいて、その人はクリスマスに本当に子ども達のいる家を一軒、一軒まわってプレゼントを配ってくれているのだと思っていました。

でも、サンタさんは外国にいるから、それで日本にいるワタシにはプレゼントを持って来られなくて、だからそれを可哀想に思ったお母さんがサンタさんの代わりにプレゼントをくれるのだと思っていたのです。

尤もそれは小学校に上がってからで、それまでは素直にサンタさんが家に来てくれるのだと思っていましたが。

こびとさんは大きな大人のおばさんでしたが、何か一生懸命作業をしていました。

こびと(役の)のおばさんがやっていたのは、お手紙書き。

なんと、この「サンタクロース村」では、というかフィンランドでは、世界の子ども達から寄せられたサンタさん宛てのお手紙のお返事を、無料で配送しているのだとか。

更に驚く事には世界からのお手紙は、

『フィンランド サンタさんへ』

と書けば無料でここまで届けてくれるのだそうです。

日本を始め世界中で当たり前にプリントされ、商品として売られている『サンタさん』が、サンタさんの国、フィンランドでは大切に、大切にされているのです。

目の前のサンタさんは、ワタシ達をほんの子どもの様にお膝に乗せてくれました。

ホンモノのサンタさんに会えた事もさることながら、

「国をあげて世界中の子ども達の夢を守ってくれてるんだなぁ」

と思うとじ〜〜〜んと来て、涙が出て来てしまいました。

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ところが、後日そのオンエアをTVで見てみると、

ワタシがサンタさんのお膝に乗って感涙している所が映し出されていて、

「○○(←ワタシの名前)さんは、22年間、サンタさんの存在を信じて来ました・・・」

とあまりにもこっぱずかしーナレーションが!!

・・・ワタシが泣いたのは、只単純にサンタさんに会えたってだけじゃなくって、フィンランド、という国が国ぐるみで世界中の人の夢を守ってくれている・・・っていうその事実とひたむきで真面目で素朴な姿勢に感激したからなのに・・・!!

(・・・ひ・・・ひどい・・・(*;_;*))


(その4につづく)